効果的な覚え方

効果的な覚え方の秘訣

効果的な覚え方・・・これさえ分かれば高校受験や大学受験も苦になりません。
遠回りすることなく最短距離で、覚えるべきことを記憶・暗記していけることでしょう。ほかのページでは、概要理解→詳細の記憶→アウトプットという流れで解説していますが、ここでは、また違った角度から、効率的な覚え方の極意を語っていきましょう!

 

さて、効果的な覚え方・記憶法を一言でいうと、イメージ化であり、連想記憶です。
これができれば、短期記憶を、その場で長期記憶化することができます。ふつうは何度も復習して、リハーサルをしないと長期記憶にはなりません。ところが、そのイメージが強烈だったり、奇抜だったり、面白いものだったりすると、鮮烈に脳裏に刻みこまれます。そういった仕組みについて解説していきます。

 

効果的な覚え方は、できるだけ右脳をつかってイメージすることです。別の言い方をすると、想像力を働かせるということです。ところで記憶には、知識記憶(意味記憶)と、経験記憶(エピソード記憶)の2種類があります。ほんとうは、もっと細かく分類できるのですが、ここでは大まかに2つに分けたいと思います。

 

知識記憶とは、「あの高い塔はスカイツリー」といった、単純な知識です。経験記憶とは、その名の通り、自分自身の経験にもとづいた記憶のことです。「昨日、友人とカフェでおしゃべりした」などですね。あるいは「子供のころ、よく、あの公園で遊んだ」などの追憶・過去の思い出も経験記憶になります。

 

受験勉強法というと、前者の知識記憶、つまり意味記憶のほうが重要と思われがちですが、そうではありません。むしろ知識記憶を重視してしまうところに、丸暗記主体の勉強法が生まれ、それがストレスとなり、学習に嫌気がさしてしまう結果となるのです。成績や偏差値をアップしたいなら、模試C,D,E判定を、なんとかA,B判定に引き上げたいなら、丸暗記主体の、詰め込み式の勉強方法をしているかぎり難しいでしょう。

 

知識記憶だけに頼って覚えることは「丸暗記」。
そうなると、中間・期末テストや模試などの大事なときに思い出しづらく、またすぐに忘れてしまいがちです。努力しているわりに肝心なときにアウトプットできず、しかも記憶に定着しないわけですね。これほど効率の悪い記憶術もないわけです。そこで知識記憶を、いかにして経験記憶にまで昇華していくか・・・これこそが効果的な覚え方の極意であり、ポイントになります。

 

 

>> 東大記憶法 〜記憶力90日向上プロジェクト〜(記憶法・遠隔セミナー)

記憶は連結することが、覚え方のコツ!

知識記憶(丸暗記)が、なぜすぐに忘れてしまい、思い出しづらいのか?
その理由は、脳内で他の記憶と連結していないからです。連結のことを、専門用語で連合といいます。脳内では、神経細胞(ニューロン)どうしが網の目のように連合しています。一つのニューロンはシナプスを介して、数万ものニューロンからの入力を受けているといわれています。

 

大学入試や難関資格試験などにおいて、とくに意味を考えずに丸暗記する覚え方は、ほかのニューロンとのつながりが少ない状態。そのため、思い出すための「きっかけ」が少ないのです。しかも他の神経細胞との連合がないか、あるいは少ないために、脳内で孤立してしまい、忘れたも同然の状態になってしまうこともあります。脳内には存在するにもかかわらず・・・。

 

それに対して、経験記憶は、さまざまな記憶と連合しています。しかも、その網の目が密になっています。これを精緻化といいます。たとえば今日の朝、ご飯を食べたという記憶についてみてみましょう。知識記憶だと、たんに「文字づら」のままに「今日、朝ごはんを食べた」と覚えるでしょうが、自分が経験したことというのは、それとは比べ物にならないくらいの「連合」と「精緻化」をそなえています。

 

ご飯が食卓に並んでいる光景、一つ一つの色合い、匂い、味、歯ごたえ、椅子の座り心地、部屋の温度、家族との会話の内容、そのときに考えていたこと・・・などなど。数え上げればきりがありません。このように自分自身の経験が加わると、いっけん単純なものにみえても、いろいろな記憶とのつながり、つまり連合や精緻化が「自然と」なされているわけです。そのため自分で体験した「経験記憶」というのは、いつまでも覚えているのです。

 

もちろん食べた内容は、毎日のことなので、日が経てば忘れてしまうでしょう。ここでは、たった一つの体験が、しぜんと「連合」と「精緻化」をなしているという点に注目していただければと思います。

 

多くの記憶がつながっているので、それだけ思い出す「きっかけ」が多くなります。ですから受験勉強も、できるだけ単純な知識だけで終わらせずに、自分の経験として記憶していければ、それが最高に効率のよい覚え方なのです。

知識記憶を経験記憶に近づける方法とは?

無味乾燥な知識記憶を、経験記憶にできるだけ近づける方法があります。
それこそ、冒頭で述べたイメージ化であり、連想・想像です。右脳をつかった記憶法ですね。

 

イメージをつかった覚え方ができれば、それはおのずと連合と精緻化をともなっています。たとえば、さきほどの「朝ごはんを食べた」という知識を覚える場合、じっさいに食べていなくても、「できるだけリアルに想像する」ことによって、経験記憶に近づけることができます。そのため、イメージをつかった右脳記憶術が、よく推奨されるわけです。ただ、あくまで「想像」ですから、実際に自分が体験したことには敵いませんが・・・。

 

そこで連想記憶を、実際の経験記憶に匹敵したものにする手法として、奇抜な想像をするイメージ法があります。語呂合わせなんかもそうですね。日本史や世界史といった「歴史の年号」を語呂合わせにすれば、それはイメージになりますが、そのとき突飛な想像をすることで、それが印象に残りやすくなります。歴史年表では、語呂合わせを最大限活用していきたいところです。これは円周率や、手旗信号、イオン化傾向、あるいは 化学の元素記号、元素周期表、周期律表などの覚え方でも言えます。

 

英語やドイツ語、フランス語、韓国語、中国語などでは、英文法の理解とともに、単語も記憶しないといけません。しかし単語のスペルと意味という組み合わせでは、知識記憶なので、ほかの知識とのつながりが希薄です。そこで経験記憶に、できるだけ近づけるためにイメージ化したいところですが、なかなか想像することが困難な場合があります。

 

そんなときは、物語形式の英文のなかで英単語や連語、熟語、構文を覚えたり、接頭語や接尾語などの語源の意味を考えながら覚えたり、類義語や反意語、関連語といったようにグループをつくって、まとめて覚えたりすると有効です。そのほか目で読むだけではなく、音読して耳で聞いたり、手書きで何度も繰り返し書き取りをしたりすると、いろいろな記憶が連合するので、経験記憶に近づきます。

 

想像したりイメージ化することが難しい知識の場合は、このように、いろいろな角度から記憶する覚え方をとると、経験記憶に近づいていきます。

そのほかの効率的な覚え方とは?

そのほか、学校の教科書やテキスト、受験参考書などを「ふつうに読んでいるだけで」、経験記憶になることもあります。何度も何度も反復して読み込んでいるうちに、ページの右上の角に書いてあったな・・・とか、あのイラストの下に書いてあった・・・など、自分の経験が加わります。つまり知識記憶が経験記憶に昇華したわけですね。

 

そのほか、とくに試験のために記憶したいことがあったら、ねじり鉢巻きをして勉強すると、「そういえば、あの時、ねじり鉢巻きをして頑張ったな。その内容は・・・」といったように、「ねじり鉢巻き」と「知識記憶」を「連合」させることができます。そうすると、「ねじり鉢巻き」を”きっかけ”として思い浮かべるだけで、知識記憶をいつでも引き出せるようになります。

 

その体験が突飛であればあるほど、何年先になっても、その体験は忘れないものです。その体験が「きっかけ」となって、そのときに覚えたことも「芋づる式に」引き出せるようになります。

 

場所を変えるというのも、効率的な覚え方です。
ふだん行かない喫茶店で勉強をすれば、それが自分の体験となります。そこで学んだことが、たとえ無味乾燥な知識記憶であったとしても、特異な体験とむすびついて経験記憶に昇華されます。

 

過去問や模擬試験を、できるだけ経験することも、とても大切です。
本番の試験のときに、「ああ、あの模試で解いた問題だな」と役に立つものです。テキストを何度も復習するだけでも、前述のようにページの位置から経験記憶になるし、場所を変えることでも経験記憶になります。しかし実際に問題を解くと、たいてい「間違いを経験」します。すると、つぎは間違えないようにしよう!となるので、とても貴重な経験になるのです。

 

以上のように効果的な覚え方は、いかにして知識記憶を経験記憶に高めるか、ということに尽きます。
そのための方法としては、イメージや連想法をつかって連合や精緻化をしたり、五感をフル活用したり、グループごとにまとめて覚えたりすると有効です。そのようなテクニックが通用しない知識にかんしては、勉強の場所などを変えることで、体験を付加して経験記憶にできます。また、できるだけ過去の問題集や模試を受けることで、間違いを経験するので、経験記憶に昇華することができるわけです。

 

イメージや連想といった右脳記憶は最高の暗記術ですが、そこにこだわりすぎると、イメージできないような知識に直面したときに丸暗記に走りがちになります。そうではなく、記憶の本質を見ることで、脳のなかではどういった状態なのかを考えることで、同様の状態にもっていくことができます。つまり、どんな無味乾燥な知識であっても、「連合」や「精緻化」といったことは可能なのです。

 


 

 

■あっという間に、英単語や歴史の年号を記憶する方法とは?
>> 記憶術日本一の藤本憲幸氏による記憶術 <<

後記

体験や経験が最強の記憶法なのは、扁桃体という脳の部位がかかわってくるからです。イメージや連想をしただけでは、どうしても臨場感がなく、自分のこととして想像しづらいものです。それは言ってみれば、右脳記憶ではあるけれど、扁桃体記憶にまでは行きついていない状態。しかし実際に食べるということになると、その美味しさを味覚が体験しますし、空腹感も満たされ、満腹感が得られます。それは「生きるため」に必要な行為です。まさに「扁桃体が関係している体験」です。
本文では、体験する記憶が、長期記憶になりやすく引出やすいと述べました。しかし、単調な記憶だと、いくら経験記憶であっても、どんどん忘れていってしまいます。毎日の食事内容を忘れていくのは単調だからです。でも、とくにおいしい食事は覚えているものです。強烈な体験をすると、それが脳裏から離れず、いつまでたっても、そのことをありありと思い出せたりします。これがプラスの方向に働くと良き思い出ということになり、悪い方向に働くとPTSDやフラッシュバックということになります。
経験記憶は効果的な覚え方のコツではありますが、単調であってはインパクトが弱いので、じきに忘れていってしまいます。それを克服する秘訣は、その体験に強烈なインパクトがあること、そして自分の感情移入がなされていること・・・つまり感情と本能の元である扁桃体を動員していることが重要になります。扁桃体が活性化すると、海馬のLTPが促進されるので、一気に長期記憶となっていきます。経験記憶(エピソード記憶)は顕在記憶といって、いつでもすぐに思い出せる記憶となります。いっぽう意味記憶は、きっかけがないと想起できないので、潜在記憶と呼ばれています。
中学・高校受験や大学センター試験、各種資格試験、検定の勉強においては、社会科(歴史、公民、地理、倫理、世界地図、日本地図)、古文の助動詞や漢字、英熟語、消化酵素、必須アミノ酸、各種ホルモンを記憶する必要があったりします。そのほか憲法・民法・行政法・商法・刑法・刑事訴訟法・民事訴訟法、法律の条文、医学関連、加法定理 や炎色反応、モールス信号、麻雀役の覚え方なんていうのもあります。しかし、たとえどのような知識であれ、たんに本を読むだけではなく、それを「いかに連合し精緻化するか、つまり経験記憶に近づけるか」・・・ここがポイントとなることに変わりはありません。

英語のリスニングでお悩みの方へ