脳 トレーニング

脳のトレーニングで頭脳が活性化!

脳のトレーニングは、いまやテレビでも雑誌でも人気がありますが、これ自体はとてもよい傾向だと思います。脳年齢をはかる問題とか、脳力開発ドリルとか販売されていますね。左脳や右脳といった用語も、今では誰もが耳にしているほど一般的になっています。

 

じつをいえば脳トレといっても特別なものではなく、日常生活のなかで意識すれば、誰でもいつでも簡単に行うことができるものです。しかし、それではやる気が起きないし、続かないので、テレビや雑誌では、面白く作られた脳活の問題などが注目を集めているというわけです。

 

脳トレは、携帯電話やスマホの「アプリ」や、テトリスなどの「ゲーム」として、いろいろ登場しています。
有名な脳のトレーニングゲームとしては、ナンプレ(数独)がありますね。これはハマると、本当に長時間遊んでしまうほどです。あーでもない、こーでもないと考えることは、脳を鍛えることになっているのは言うまでもないでしょう。

 

受験勉強をしている人は、それ自体が脳のトレーニングです。
そのうえで脳トレゲームを休憩時間に行えば、さらに脳が活性化することでしょう。試験勉強をしていない人なら、ボケない(認知症にならない)ためにも脳活トレーニングを生活に取り入れてみましょう。

 

脳のトレーニング1〜ワーキングメモリを鍛えよう!

ワーキングメモリとは前頭前野を中心として、思考するときに使われる脳の働きです。
何かを考えるとき、とりあえず「まな板」のうえにのせて、一時的に作業をするための「メモリの領域」といったところでしょうか。

 

誰かと会話をしているときは、目の前にいる相手の顔の表情やしぐさ、これまでの相手の情報、相手の発した言葉・・・これらを同時にまとめて前頭葉のワーキングメモリで処理しています。もし、そのあと大事な用事があれば、「早くいかなきゃ」とか「どういうルートで行くと早く着くかな?」といったことも、ワーキングメモリの領域で同時に処理されています。

 

そのほか気が利く人、気配りができる人なら、対面で誰かとしゃべっていても上記のこと以外に、周りの状況にも意識を配っていることでしょう。ワーキングメモリに、どれだけの情報を一度に入れられるか・・・これは人間の度量であり、心の広さといえるのかもしれませんね。

 

ワーキングメモリは幼少のころに、その要領がほぼ決定してしまうともいわれています。
しかし脳のトレーニングを積むことによって、その性能はアップするはずです。

 

前頭葉のワーキングメモリは、「作業台」であり「まな板」ですから、当面の作業や調理が終われば、まっさらにリセットされます。電話番号を聞いて電話をかければ、そのあとは忘れてしまうようなものです。

 

ワーキングメモリに乗せた情報のうち、印象が深いもの、反復したものに関しては、海馬に入り、さらに繰り返すことで短期記憶から長期記憶へと昇格していきます。

 

日常生活のなかで、できるだけ多くのことを同時に考えるようにすると、脳のトレーニングになります。
具体的には、何かを映像として脳裏に焼き付ける訓練が有効です。
買い物に出かけるまえに、冷蔵庫の中身を映像として焼き付ける。そして買い物の最中、脳内の映像を思い浮かべながら、不足しているものを買う。こういった訓練は効果的な脳活になります。

脳のトレーニング2〜海馬を鍛えよう!

脳のトレーニングとして、前項ではワーキングメモリを鍛える方法をご紹介しましたが、じつはその前段階を鍛える方法もあります。それは感覚記憶のトレーニングです。人は視覚情報なら1秒ほど、聴覚情報なら5秒ほど、脳裏に残るといわれています。パッと目をつぶっても、一瞬、今見ていた情景が残像として残るはずです。また音でも5秒ほどは耳朶に残るでしょう。

 

写真でも絵でもいいので、それを脳裏に焼き付けて、パッと目を閉じて、できるだけ忠実に脳内で再現してみる。これも有効な脳のトレーニングになります。

 

このように外界からの情報は、感覚記憶→ワーキングメモリと通過していきますが、そのつぎに行き着くところが海馬です。ここは記憶を一時的に保管し、1か月くらいかけて短期記憶を長期記憶へと作り変えていく工場。

 

受験勉強で、何度も復習したことは、とりあえず海馬に入ります。ただし復習の回数が少なかったりすると、1か月のうちに忘れていってしまいます。1か月以内に、何度も復習すれば、長期記憶として格上げされ、側頭葉をはじめとした脳の至る場所に保管されるようになります。

 

このように勉強で頭脳をよく使うことは、海馬を発達させます。
脳細胞は年齢とともに減少していきますが、海馬の歯状回にある顆粒細胞だけは、鍛えるほどに増えていくことは脳科学の常識となっています。

海馬を鍛える方法は2種類ある

記憶をつかさどる海馬の鍛え方には2種類あります。

 

  • 勉強や読書によって頭を使う
  • (勉強以外の)運動や咀嚼によって鍛える

 

受験勉強や資格試験に奮闘しているかたは、すでに日々、海馬を鍛錬しているわけです。
それ自体、最高の脳のトレーニングになっています。しかし、まだ納得のいくレベルではないと感じるなら、運動と咀嚼を習慣化してみましょう。

 

ウォーキングなどの有酸素運動や筋トレをすると、足の裏のツボや筋肉といった「触覚」からの刺激が脳に伝わり、脳が活性化されます。また全身の血行がよくなるので、けっきょく脳の血行もよくなっていきます。そうすれば思考力、判断力、読解力、集中力、理解力はアップすることでしょう。また、よく噛んで食べることは、海馬と前頭葉を刺激します。ですから認知症の予防に最適なのです。

 

また、とくに受験勉強をしていないというかたは、できるだけ読書をして活字を読んだり、運動や咀嚼を心がけることによって、いつまでも若々しい脳を維持することが可能です。

 

海馬を鍛えて記憶力がアップすれば、ストレスにも強くなります。
ストレスも記憶なので、海馬で処理されます。記憶力が強くなれば、ストレスを記憶しやすくなるので、より早く慣れるようになります。「場馴れ」という言葉がありますが、これは、まさに海馬がストレスを記憶し、それに慣れた状態です。反対に海馬が委縮していたり記憶力が鈍っている人は、ストレスを上手に記憶できないので、自律神経が乱れたりして心身にひずみが出てくることになります。

脳トレよりも前に、知っておくべき大前提とは?

脳のトレーニングも大切ですが、何よりも、知っておかなければならない大前提があります。
それはテレビばかりみていると、脳が鈍ってくるということです。

 

テレビをぼーっと毎日見ている人は要注意です。認知→判断→行動という、脳の活性化に不可欠のプロセスがないからです。ぼーっとテレビを見ていると、「認知」の段階でストップしてしまうのです。テレビからは視覚情報と聴覚情報が脳内に入ってきます。それは、それぞれ視覚野と聴覚野で処理されます。これは「認知」にあたります。

 

「判断」は前頭葉のワーキングメモリを使いますが、そういったことをしないわけです。自分の頭で考えないのですから、「行動」になって現れないのは当然といえるでしょう。もちろんトイレに立ち上がることはあるでしょうが、それは認知→判断→行動という流れからの行動ではありません。たんに膀胱が張ってきたのを脳が感知した結果でしょう。

 

もちろん、大好きなドラマをわくわくしながら観るとか、あるいは脳トレの番組をいっしょに考えながら観るとかなら、まだいいかもしれません。楽しいという感情や好奇心は、海馬の働きを高めるからです。しかし、ただ1日中テレビをつけて、ぼーっと眺めている・・・これは気を付ける必要があるということです。

 

脳のトレーニングを考えるなら、テレビを消して外をウォーキングしてみるとかドライブに出かけてみるほうが効果的です。またテレビを見る代わりに、読書をしてみることもおススメです。とくに小説を読むと、文字からイメージする必要があるので、右脳が活性化します。前の筋や流れを覚えておきながら、先を読み進めていく必要があるので、ワーキングメモリのトレーニングにもなります。

 

ニンテンドーDSの脳トレゲームや、スマホの脳活アプリや脳年齢の問題も効果はありますが、その気になれば日常生活のなかでも十分、脳の活性化はできるものです。むしろ、たまにやって脳を鍛えた「つもり」になる脳トレゲームよりも、毎日の習慣のほうが、よっぽど脳のためになっているといえるでしょう。

 


 

 

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後記

脳トレブームというように、今や多くの人が注目しています。脳科学がどんどん解明されていくにしたがって、人々の関心も高まっているのでしょう。脳内トレーニングとか全脳トレーニングという人もいます。呼び方は人それぞれですが、脳力開発ドリルや問題を解かなくても、日常のなかで鍛えられることは本文で述べたとおりです。スマホのアプリではGoogle playなどから、ダウンロードできたりします。
速読や速聴、動体視力のアプリもありますね。目を速く動かすことも、じつは脳のトレーニングに関係しています。目を速く動かせれば、それだけ多くの情報を短時間で取り込めるからです。これは速読術の基本ですね。そのほか速聴も脳トレの方法として知られています。速聴をすると、左脳にあるウェルニッケ野という部分が活性化して、ひいては全脳を鍛えることになるそうです。
しかし、そのような特別なことをしなくても、テレビをボーッと見ないで、毎日、受験勉強に励むことで、十分に脳のトレーニング効果は期待できます。すでに、そのように勉強に励んでいる人が、さらに脳をバージョンアップしたいというとき、脳活ゲームやアプリは、その効果を発揮するといえるでしょう。

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