暗記法

暗記法は受験勉強法の根幹

暗記法をマスターするかどうか・・・ここに、中学・高校受験や大学受験の合格のカギがあるといっても過言ではありません。また条文を記憶する司法試験がある弁護士、行政書士、司法書士、税理士、会計士、弁理士、簿記、一級建築士、ファイナンシャルプランナーなどなど、どのような資格試験であっても、暗記の方法は必要になります。

 

高校生なら、歴史(世界史、日本史)の暗記法が知りたいですよね?年号や人名、事件名などなど。そのほか英語の単語や連語、熟語、英文、構文の暗記術。漢字や古文、漢文の覚え方。歴史以外の社会科なら、地理や公民、政治経済、倫理の記憶のやり方。

 

一般的には、ひたすら繰り返したり、何度も紙に書きとりをしたり、赤ペンで塗ったところを赤いシートで隠して覚えたり・・・ということが知られていると思います。もちろん、それらの暗記法も効果的です。反復や復習は、記憶の基本ですし、書くことで五感を活用した記憶が可能になります。

 

しかし、そのような方法は、どうしても丸暗記になりがちです。
高校生ともなると、脳の仕組みからして、丸暗記は正しい覚え方ではありません。丸ごと暗記する方法は、小学生までの記憶法だからです。中学生は移行期といったところでしょうか。ですから高校生以上は、まずは概要理解をしてから、細かい記憶作業に入ることが「効率のいい暗記法」なのです。

 

しかし問題は、学校の試験(中間・期末テストなど)では、記憶しさえすれば、いい成績が取れる問題が多いことです。そのため、ついつい理解をせずに、丸暗記に走った勉強法をしがちになります。このような方法で学校のテストは乗り切れるかもしれませんが、やがて来るであろう大学受験やセンター試験、模試に関しては、丸暗記だけで乗り切れるほどあまくはありません。模試の判定や偏差値が、今よりも上がることはないでしょう。

 

また難関の国家試験や地方・国家公務員試験、看護師試験、医師国家試験などにおいても、丸暗記以外の方法、つまり理解を土壌とした覚え方を身につける必要があります。そうしないと合格したあとの実地、仕事において、まったく役立たない知識となってしまうからです。

 

 

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暗記法の基本とは?

暗記法は、理解という土壌ができて、はじめて着手すべき勉強法です。
家を建てるときもそうですよね?いきなり脆弱な土地に建てることはしないはずです。でも勉強方法になると、こういった過ちを犯してしまうのです。それは脳という、目に見えない世界のことだからです。
効率の良い暗記法の流れは、以下のようなものになります。

 

  1. まず速読によって、大まかな流れをつかむ。概略を理解する。
  2. つぎに、ゆっくりと読み、細かい部分にも目を向けていく。
  3. 身についたかどうか、実際に声に出したり、書きだしてアウトプットしてチェックする。

 

以上のような順序をふまずに、いきなり丸暗記から入っても、それなりに覚えられるでしょう。しかし、それは脳内では根無し草のようなものです。いざ、記憶の倉庫から取り出そうとしたときになって、思い出しづらいのです。というのは、脳内でネットワークを形成していないからです。いっぽう、理解やイメージという土壌ができた上で暗記したことは、ネットワークが形成されているので、思い出すときに、いろいろな「きっかけ」ができるのです。連想ですね。これこそ、いっけん遠回りのように見えて、じつはもっとも確実で、簡単な暗記法といえます。

 

まず初めに、テキスト・教科書といった、簡単で平易な「入門書」を速読します。速く読むことがポイントです。ゆっくり読むと、どうしても細かい箇所に目が行ってしまいます。たとえば日本史や世界史の教科書を読むさいには、年号や人名には目を留めずに、サラッと流します。あえて見ないようにするのです。

 

細かい箇所に意識が行くと、今度は全体理解ができなくなります。その反対に、最初は細かい部分をあえて無視することによって、全体を理解できるようになります。これは法律の条文や判例でもいっしょです。理科(生物や化学、物理)、数学、倫理でもそうです。

 

また、簡単な教科書や、薄いテキストを速読することが大切です。いきなり分厚い、難しい受験参考書を読んでも、概要は理解しづらいですよね?参考書というのは教科書を、より詳しく説明した本だからです。概要を理解しないうちは、教科書や薄い入門書だけで十分ではないでしょうか。基本となる教科書を、何度も速く読むことによって、それは速読の訓練・トレーニングにもなり、一石二鳥です。これが暗記法の第一段階であり、どのような教科・科目、資格試験でもいっしょです。

 

 

細かい部分に目を向けていく

何度か教科書を速読して概要が理解できたら、今度は読むスピードを遅くして、細かい部分にも目を向けていくようにします。このときに、はじめて具体的な暗記法が登場します。英語だったら、まずは英文を何度も読みます。多少わからないところがあっても、いま現在の語彙力や文法力だけで、だいたいの筋をつかみます。そのうえで、単語を辞書で調べて、英単語の暗記に入っていくのです。

 

これはドイツ語であれフランス語でれ、中国語、イタリア語、韓国語であれ、すべての語学にいえることです。いきなり熟語や単語だけを覚えようとしないことです。それでは根無し草であり、あとから脳内から取り出せないからです。文章とセットで覚えてこそ、あとから引き出しやすくなるのです。

 

細かいものを見るときは、同時に、全体的な視野も意識する必要があります。
今覚えようとしているものは、全体のなかでは、どの位置にあるのか?どのような意味があるのか?
これを意識することが、効率のいい暗記法となります。

 

たとえば教壇に立っている学校の先生は、一人ひとりの生徒に目を向けますが、同時に教室全体の生徒たちにも気を配っています。一人に注目したからといって、ほかの人のことを忘れていません。全体と個の連動・・・これが人間の脳の記憶特性といえるのです。

 

暗記法の第一段階として、まず速読によって概要を把握すると説明しました。これはジグソーパズルにおいて、パズルボードにあたります。理解しないで、いきなり丸暗記をしようとする人は、パズルボードをもたずに、手にパズルのピースを持っている状態です。それでは、まったく進行していきませんよね?

 

一度、おおざっぱに理解することにより、脳内に「イメージの地図」ができあがります。
この段階では、だいたいのイメージはできあがっていますが、まだ穴だらけの状態。そこで、読む速度を落とすことによって、細かい部分にも目を向けて、パズルボードを埋めていくのです。

 

そのようにしてすべてのパズルピースを入れ終わったとき、その科目、その資格試験をいちおうはマスターしたといえるわけです。この状態になれば、パズルでは完成ですが、受験勉強法においては、あともう一つの工程が残っています。

実際にアウトプットしてみる

暗記法の手順として、まずは速読によって理解し、つぎに読む速度を遅くして詳細に目を向けていきます。最後の段階として、それらがほんとうに記憶できているのかをチェックする必要があります。インプットしたあとは、アウトプットをしてみるわけですね。「覚えたつもり」のこともあるからです。

 

そのためのチェック法は、みなさんが普段行なっている方法でいいのです。
たとえば英単語カードの表に単語を書き、裏に意味を書いてチェックする。あるいは赤ペンで塗って、赤シートで隠して言えるかどうかを確かめる、といった方法です。そのほか手で隠すなりして、声に出して言ってみるのもいいでしょう。英文や古文、漢文なら暗唱できるかどうかなどです。

 

そのほか受験勉強法においては、記憶したものを、そのままアウトプットできる能力以外に、応用力も求められます。つまり記憶したことを駆使しながら、難題を解く練習も大切になります。そこで過去の入試問題(過去問)に挑戦したり、模試を受けてみたりという「アウトプット」を行なうことも大切になります。

 

覚えたことをブログに書いてみる、あるいは人に話してみるということも、効率のいい暗記法です。
人に教えようとすると、まずは脳内で整理する必要があります。これが記憶の定着に効果的なのです。また人に話したという事実は、自分のなかに「体験」として残ります。これが意味記憶をエピソード記憶に転換してくれます。そうすると、たんに教科書を読んで暗記しただけよりも、あとあとまで長期記憶として残りやすくなるのです。「ああ、あのとき○○さんの家で、教えてあげたやつだな」と。

 

以上のように、まずは理解という土台作りからはじめ、そのうえに立って個々の暗記や暗唱というものを積み上げていくようにしましょう!そのさい、はじめの速読を何度も繰り返すことが大事です。何回も教科書や入門書を読み返すのです。土台となる部分だからです。しっかりとしたイメージを構築してから覚えれば、どのような無味乾燥な事項であっても、それを覚えるときには右脳記憶法になります。

 

数学の方程式や化学式、元素記号、あるいは歴史の年号や事件名などを「どうやってもイメージできません」とか、「いい語呂合わせが思い浮かびません」という人がいますが、無理にイメージ化する必要はまったくありません。最初に概要理解をして、「イメージという土台」から構築することによって、その後の暗記はすべて、右脳をつかった「イメージ暗記法」となるからです。

 


 

 

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後記

暗記法は、すべての学習において避けて通れないものといってよいでしょう。しかし、気持ちが焦ると、どうしても、いきなり暗記から入りがちです。しかし、それが間違いなのです。日本の教育が、暗記主体の詰め込み式教育である、という問題点もありますが・・・。なかには勉強の基礎の段階として、丸暗記から入る特殊なケースもあるかもしれません。大前提となる基礎用語、専門用語といった感じです。その場合は、できるだけイメージ化をしながら、理解しながら覚えていくといいと思います。ただ、その場合でも入門書の速読は有効です。
覚え始めはエピソード記憶であっても、徐々にエピソードは忘れられていき、最終的には意味記憶になりがちです。そうなると潜在記憶となるので、脳内から取り出しづらくなります。ですから、どんなに確実に覚えたと思ったことでも、定期的に脳内から取り出して確認することが大切です。記銘して保持したら、再生(再認、想起)するという過程です。思い出すと、いったんは記憶が不安定になりますが、再固定化がなされ、より強固な記憶として安定します。
記憶法では、そのほかにモールス符号暗記法、漢字、古文の助動詞などを覚える方法を知りたいと思っている人がいたりします。暗記法には、花道、ゴースト暗記法、茂木健一郎氏のモギ流、ツボをつかったもの、経絡をつかったものなどユニークなものがたくさんありますが、気休めのような気がします。「暗記パン」じゃないですが、サプリメントや食材といった食べ物、ツボ押しなど、勉強以外のことで、いくら記憶力をアップしようと思っても、「勉強それ自体」から目をそらして全く勉強しなければ、暗記ができるはずもありません。K90などの薬を使っても、恐怖の記憶まで強化される危険があるので、依存してもいられません。記憶力が強すぎるのも考え物、ということです。世の中には記憶力が強すぎて、嫌なことも忘れらないで悩んでいる人がいるのです。ですから覚えたいと思ったことだけにフォーカスして記憶する・・・大変ではあるけれど、このように努力をともっなった記憶が、一番いいのかもしれませんね。
別ページでも述べましたが、体を動かしながら覚えると、海馬からシータ波が発生するので、覚えやすくなります。また声に出す音読は、記憶に有効なものとして知られています。理解は速読で、暗記は音読で・・・これがオススメです。

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