集中力 高める

集中力を高める方法

集中力を高める方法は、じつに多岐にわたります。
また人それぞれ、お気に入りの集中力アップ法を持っているものです。でも、それらをすべて網羅していては、きりがないので、ここでは受験勉強において、集中力を高める「基本的な考え方」について解説していきます。

 

物事に集中している状態というのは、”対象のもの”それだけに意識が向いている状態。
「ほかのこと」は目に入らない、耳から聞こえない、考えないということです。このような状態になることができれば、まさにその時は、最大限の集中力を発揮できているといえるでしょう。

 

それでは、人は、どのようなときに「夢中」になるのでしょうか?
それは以下のようなときです。

  • 好きなことをしているとき
  • 緊急性があるとき

この2つが集中力を高める方法の基本です。

「好き」・「面白い」という感情が集中力を高める

趣味に没頭している状態は、まさに理想です。集中力を高める方法のヒントがここにあります。
受験勉強においても、このように没頭できれば、最大限の集中力や思考力、理解力で学習を進められるはずです。

 

これは別に説明はいらないですよね?
誰しも経験があることだからです。好き、面白いという感情は、その対象だけに気持ちを集中させます。最大限の集中力で接しているから、とくに覚えようとしなくても、苦もなく覚えられたりします。また、好きだから何度も接する。そのために記憶しやすい、ともいえます。

 

でも資格試験や受験勉強において、勉強自体が好きになるということは、なかなか難しいかもしれません。数学の方程式、英単語の暗記、古文、漢文、物理、化学、生物、地学、世界史、日本史、倫理、政治・経済、地理・・・などなど。いい大学に入りたいから、合格したいから受験勉強をしているのであって、それらの科目が面白いから、好きだから勉強しているという人は少ないでしょう。できれば、そんなめんどくさい学習はしたくない、という人が大半のはずです。

 

勉強のなかに面白さを見つけることが理想ですが、それができない場合、以下の対策が有効です。勉強が面白くなり、その結果、集中力を高めることができるでしょう。

  • 得意科目を一つ作る
  • ご褒美を設ける

中学受験では国語と算数だけですが、高校受験や大学センター試験、国公立・私立大学では、多くの科目があります。第一志望校だけではなく併願校の受験科目も加味したなかで、これは比較的得意だ!簡単だ!という科目があるでしょう。それを得意科目にしましょう。今時点で得意なら、もっと得意になりましょう。今、ちょっとだけ面白みを感じているのなら、さらに面白みを広げていきましょう。

 

このように、すでに得意な科目を伸ばしていき、結果として好きになるほうが、苦手科目をいきなり好きになろうとするよりも効果的だったりします。これを心理学用語で、特恵効果といいます。長所を伸ばしていけば、短所もいつのまにか、しぜんと改善されていくというイメージです。それは高まった集中力でもって、苦手科目にも取り組むようになるからです。得意科目を勉強しているときも、苦手科目に向き合っているときも、学習しているのは自分自身であり、同じ脳だからです。

 

 

 

目標を立てる

さて前項で説明しきれなかった、ご褒美を設ける、ということについて。
集中力を高める方法としては、「勉強すること自体」を好きになることが一番です。そのためには、得意科目をつくることのほかに、ご褒美を設けるという手法があります。

 

これには大目標や中目標、今日1日の目標、勉強の区切りごとの目標があります。
まず大目標としては、東大や慶大、京大、早稲田、成城、関学、同志社、明治、法政などの難関大学に合格する!といった目標です。資格試験であれば、司法試験をうけて弁護士になる!司法書士、行政書士、税理士、弁理士、一級建築士、医師、看護師、ファイナンシャルプランナーになる!などですね。
それは十人十色で、人それぞれだと思います。資格の数だけ、大学の数だけ目標があるわけです。

 

そのような最終目的を達することが、大目標です。
でも、それでは手の届かない遠くに感じるので、もっと細分化していく必要があります。半年後には、ここまで進める。夏休みには、これだけをマスターする。今月は、これをできるようにする、これを全部記憶する、などですね。これが中目標

 

集中力を高める方法として活用するには、さらに細分化して、今日1日の目標を設定します。
このときは、かならず達成できるノルマにすることがポイント。そうすれば達成したときに、脳からドーパミンが出て、それが喜びになり、勉強すること自体が面白くなってきます。達成感も、立派なご褒美なのです。精神的報酬といってよいでしょう。

 

さらに細分化することも有効です。
受験勉強法としては、長時間だらだらと机に向かうよりも、細かく区切って勉強したほうが集中力が高まります。たとえば1時間ずつ勉強して、休憩をはさみ、また1時間勉強するというリズムがおすすめ。そして休憩時間に、何か楽しみとなるようなものをやるのです。

 

そうすると勉強自体が面白くなくても、そのご褒美が楽しみになり、勉強に集中できるようになります。
勉強自体がつまらないなら、ほかのもので「自分を釣れば」いいわけですね。勉強自体のなかに面白みを発見することが理想ですが、どうしてもその教科が好きになれないときは、ぜひ試してみてくださいね。

 

休憩のときの楽しみ、ご褒美は、それこそ人それぞれです。甘いチョコレートを食べる、軽く運動をする、居眠りをする、ちょっとだけテレビを見る、ちょっとだけ漫画を見るなどなど。ただし、のめりこんでしまって、長時間抜け出せなくなるような息抜きだと、10分の休憩のはずが1時間くらいになる危険があります。なので、すぐに切り上げられる自信のあるものを、ご褒美として設定しましょう。

緊急性があると、しぜんと集中力が高まる

自分を窮地におくと、集中力や記憶力が高まる・・・これも脳の特性です。
なにか一大事があると、しぜんと集中力が高まるものです。火事場の馬鹿力といいますが、いざというときには、人は思いもよらなかった能力を発揮できるものです。それは脳科学的にいえば、ふだんは使っていなかった脳力が総動員されるため、といえるでしょう。

 

たとえば試験前。テスト直前になると、しぜんと集中力がアップすることは、誰しも経験しているはずです。でも直前ですから、どうしても付け焼刃になり、一夜漬けや徹夜に走りがちになります。

 

この緊急性を、普段の受験勉強に応用できないでしょうか?
その対策としては、前項でも少し触れましたが、勉強時間を区切ることです。人間の集中力は長くても90分が限度です。人それぞれですが、60分が限界という人もいるでしょう。自分では集中しているつもりであっても、「中だるみ」していることもあります。そこで、60分程度で区切って勉強していくのです。

 

60分と決めたら、その間は、ほかのことに注意を向けず、勉強だけに没頭します。タイマー(ストップウォッチ)をセットすることも有効です。そのあいだはメールも携帯も、ネットも見ないのです。トイレにも行かないと徹底した方がいいかもしれません。

 

模試の最中や中間・期末テストの最中は、時間制限があるからこそ、最大限の集中力を発揮できます。
これを毎日の受験勉強にも応用しましょう。集中力を高める方法としてオススメです。

 


 

 

■あっという間に、英単語や歴史の年号を記憶する方法とは?
>> 記憶術日本一の藤本憲幸氏による記憶術 <<

後記

集中力を高める方法を語りだすと、きりがありません。本当に多くの手法・テクニックがあります。たとえば環境を整えることで、集中できる場合があります。勉強部屋を青や緑にしてみるとか。色彩心理学では、緑は集中力を高める効果があるそうです。ですから、休憩時間は屋外の緑を眺めたり、あるいは観葉植物を置くといいかもしれませんね。酸素も増えて一石二鳥です。そのほか勉強を開始するまえに、部屋の中や机の上、引き出しの中を整理整頓する。そうすると、よし!勉強をやるぞという気持ちになってくるものです。また体をこまめに動かすことが、海馬と前部帯状回からシータ波を発生させます。すると集中力と記憶力が高まってくるのです。
そのほか環境音楽やクラシック、BGMを活用すると集中力がアップするという人もいます。モーツァルト効果ともいいますしね。右脳を活性化させる効果があります。でも、これは人によるようで、なかには雑音にしか聞こえず、集中を妨げると感じる人もいるようです。ホワイトノイズが集中力を高めるという声もあります。深夜に放送が終わった後の、ザーッという音ですね。今は地デジになったので、お目にかかれないですが・・・。音を出さずに、耳栓やヘッドフォンで遮断するほうが集中力が出るという人もいます。まさに人それぞれですね。
また昔キオークマンという記憶マシンの商品がありました。これはヘッドフォンのようなもので、小声を発するだけで、それが増幅されて自分の耳に入ってくるという機械です。音読も集中力を高める方法として有効ですし、深夜にこれを使っていると、さらに集中力もアップできたりします。ニンテンドーDSでも脳トレゲームや脳活ゲーム、スマホでもアプリが出ています。こういったものを勉強前にすることにより、脳の準備運動になるかもしれません。やらないよりはやったほうが、その後の集中力が高まるかもしれませんね。学習前に、ちょっとした簡単な計算問題を解くとよい、という人もいます。
自分の気持ちを整えてから勉強を始めるという方法もあります。たとえば深呼吸。大きく呼吸することにより気分転換になり、ベータ波だったものがアルファ波、シータ波になってきます。いまためしに深呼吸してみましょう。とても気持ちよく感じますよね?勉強前に数回、深呼吸をする習慣をつけるだけで、集中力の度合いが違ってくるはずです。勉強中も集中力が途切れてきたら、深呼吸や腹式呼吸をして、副交感神経を優位にしましょう。心理学の用語で初頭努力と終末努力という言葉があります。ものごとのはじめと終わりは、集中力が高くなるというものです。最初は最大限の集中力が発揮されますが、中だるみが生じて、いったん集中力が低下します。しかし終わりに近づくと、また集中力が高まるのです。この中だるみを生じさせないためには、勉強時間を30分くらいで区切るか、あるいは中だるみしたときに、いったん立ち上がって背伸びをしてみるとか、ストレッチをしたり、深呼吸をするといいかもしれません。
学習の集中力を高める方法として、食べ物や飲み物、サプリメントを活用するテクニックもあります。食べ物としては、なんといっても甘いもの(ブドウ糖)でしょう。ブドウ糖は脳にとっては、唯一の栄養源なのですから。脳のガソリンが不足すれば、当然、集中力が減退しますよね?ですから休憩時間には、チョコレートをひとかけらだけ食べるのも有効です。ただ虫歯になる危険もあるので、同時に緑茶も飲みましょう。緑茶には旨味成分であるテアニンが含まれています。テアニンにも集中力を高める効果があるそうです。また緑茶のカフェインには、眠気覚まし効果や、微々たるものですが記憶力を高める効果も確認されています。ただし、深夜に眠気覚ましとして飲んでしまうと、そのあと眠れなくなり、生活リズムが乱れる危険があるので注意しましょう。カフェインは一度体内に入ると、4時間は抜けないといわれています。ですから4時間は寝付きにくくなるということです。
そのほか集中力を高めるツボとか薬とか、語りだせばきりがありません。集中力を高めるには、「かわいい」という感情が効果的という研究結果が最近、発表されました。また運動することも、集中力をアップしてくれます。貧乏ゆすりなんか、けっこう有効だったりするのです。学校や試験中はいけませんが、自宅で独学で学習するぶんには、貧乏ゆすりをすることは、意外に全身の血行をよくしてくれます。ストレス解消にもなります。またガムを噛むことも、海馬と前頭葉を活性化させることがわかっています。勉強中にガムを噛んでもいいでしょう。集中力を増すとともに、黙読時の音声化の癖を矯正する手段としても活用できます。また、教科特有の集中力アップ方法というものもあり、たとえば英語なんかではディクテーションやシャドーイング、リピーティングが有効です。

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