ノート 取り方

ノートの取り方が、成績や偏差値に影響する

ノートの取り方は、理解度や記憶の定着度に影響します。ということは中学生や高校生、大学生だったら、その後の成績に影響するでしょうし、模試の判定や偏差値にも関係してきます。学校の勉強がそのまま大学センター試験に出るわけではありませんが、受験勉強を支える基礎です。なので、授業中のノートの作り方は、けっきょくは志望大学に合格できるかどうかまで左右しかねない、大事な点になります。

 

上手なノートの取り方は、美しいきれいなノートの取り方とは、少し違います。
きれいなノートの作成は、板書をきれいに丸写しはできるかもしれませんが、かならずしも「上手」「覚えやすい」とはいえません。

 

ノートの取り方には、実験ノートや読書ノート、授業や講義のメモ、仕事の会議でのノート書きなどがありますが、ここでは中学や高校生、あるいは大学生が、板書をノートに書くさいのコツ、ポイントを解説していきます。

 

大学ノートや、バインダーに閉じるルーズリーフへのノートの取り方は、美しいだけではいけません。
それプラス、あとから見てわかりやすい、記憶しやすい、理解力をアップできる・・・そのように「あとのことを考えて作成」することが大事です。未来の自分のために作成するのです。

ノートを取る理由は、あとから反復し、脳内を整理するため

ノートの取り方の前に、大前提を述べてみたいと思います。
それは、なぜノートを取るのか?ということです。当然ではありますが、それは以下の理由からです。
いちおう確認しておきましょう。

 

  • 板書は消えてなくなるので、ノートに記録しておくため。
  • 黒板に書かれたこと以外に、しゃべったことも記録しておくため。
  • あとから何度も復習して、記憶に定着させるため。
  • 箇条書きや図にすることで、脳内を整理するため。

 

大まかにまとめると、このようになると思います。
板書は、授業時間が終われば、黒板消し(ホワイトボード消し?)で消されてしまいます。そのため授業中に、必死になって板書を書き取るわけです。また同時に、先生や講師、教授が話す内容も、その場で消え去ってしまいます。そこで、しゃべった内容のなかで、重要なポイントも記しておく必要があります。

 

ノートの取り方で気を付けることは、レイアウトの方法と、2冊のノートを用意することです。
まずレイアウトの方法ですが、あとから補足や調べたことを書き込めるように、余白をあけておくようにします。余白の取り方は人それぞれで、ノートの右ページをまるまる空けておくという人もいますし、1ページを縦に2分割して線を引き、右半分を空けておくという人もいます。あるいは上下に分割して、下を空けておくという人もいます。

 

このへんは好き好きですが、かならず余白を空けておくとよいでしょう。そうすれば、そのノートには拡張性が出てきます。コピーしたものやプリント、資料を切り抜いて貼ることもできます。ネットの検索で見つけた画像を印刷し、それを貼ることもできるでしょう。

 

つぎに、2冊のノートを用意するという意味を解説します。
これは自宅での自習とか、資格試験を独学で頑張っている人には関係ないかもしれませんが、高校生や大学生が授業中にノートを取る場合に有効です。2冊は次のように使い分けます。

 

  • 黒板に書かれたことは、1つ目の「本命ノート」に、授業中にきれいに書き写す。
  • もう1冊のノート(雑記帳)には、先生が話したことや、自分の感想、気づいたことなどを速記する。

 

何でもかんでも1冊のノートに書こうとすると、文字が汚くなります。反対に、正確にきれいに書こうとすると間に合わないことがあります。そこで、きれいに清書する「本命ノート」と、メモ帳がわりの、汚く書いていい「雑記帳」に分けるのです。これは、ノートではなくても、コピー用紙やルーズリーフでもいいでしょう。

ノートは、あとから整理し、補足する

このようにノートの取り方は、黒板に書かれた板書にかんしては、授業時間中にすべて、本命ノートに「清書」するようにします。でも、先生が話すことに関しては、「汚く書いていいノート」に書くわけです。

 

このとき、あとから調べたい言葉の意味などは、キーワードだけを雑記帳に記しておきます。また本命ノートでも雑記帳でも、わからないこと、理解できない部分には「?」のマークを書いておき、あとからインターネットなどで調べます。自分だけにわかる記号をつくっておくことも、上手なノート術のひとつです。

 

そして授業が終わった後に、図書館とか自宅で、先生の話したことを本命のノートに写します。
このとき余白部分に書きこんで、板書の写しと明確に区別できるようにしましょう。そうしておくことで、テスト前などに役立ちます。「ああ、ここは先生が黒板に書かずに、しゃべった部分だ」と、すぐにわかります。

 

また、よく冗談を織り交ぜる講師や先生の場合は、その「余談」まで「雑記帳」に書いておきます。
あとから本命ノートに写すときも、そういった冗談や雑談まで書き記すと、記憶に残りやすくなります。「あのとき、あの冗談をいったときに、あの重要な話をしていたな」となるので、意味記憶がエピソード記憶になりやすいのです。そうすると、試験のときに芋づる式に、記憶の倉庫から知識を引き出しやすくなります。意味記憶は無味乾燥な知識ですが、エピソード記憶は体験や経験が加わるので、記憶に定着しやすいのです。

 

このようにノートの取り方は、「本命ノート」と「雑記帳」の2つにわけます。
雑記帳のほうは、すべての教科・科目で使いまわすとよいでしょう。すべての教科に専用の雑記帳を用意するとなると、学校に大量のノートをもっていくことになるからです。雑記帳は1冊にまとめるか、コピー用紙で済ませることがコツです。でも、雑記帳とはいえ、あとから読み返したいという人は、ノートに記録して保存しておいたほうがよいでしょう。

大学ノートは、箇条書きや図解を織り交ぜる

先生や教科にもよるでしょうが、文字べったりの人と、矢印や図を多用する人がいます。
前者の場合は左脳優位型の先生で、本命ノートのほうも、忠実に書き写します。この場合は、あとからの補足の書き込みで、箇条書きや図解、吹き出し、矢印を加えると全体のバランスがよくなり、美しく、きれいなノートに仕上がります。あとになって、「何度でも見たい」と思えるノートになるのです。

 

いっぽう板書の段階で、図を多用する先生の場合は、右脳優位型の講師であることが多いです。もちろん科目にもよりますが・・・。この場合は、あとから補足して書き込むときに、文字を多くするとよいでしょう。図解されているのに、さらに図を書き込んでしまうと、全体的にごちゃごちゃしてきて、強調していることが薄れてしまいます。せっかくの図解がイメージに転換されづらくなります。

 

美しいノートの取り方とは、単に文字がきれいということではありません。
図解と文章の配分のバランスが取れているノート、適切に余白があるノート、板書と話の部分が一見して区別できるノートのことなのです。「考えなくても、パっと見ただけでわかるノート」といったらわかりやすいでしょうか?もちろん自分のなかでのルールに沿ったノート作りですので、ほかの人が見てわからなくても構いません。東大生のノートが美しいというのは、文字の美しさもさることながら、文章と図解のバランスが取れているうえに、レイアウト的に整然と書かれているからではないでしょうか。

 

なお、文字の美しさという点では、自分があとから見て、読みやすい文字で十分です。人が見てではなく、自分で見てどう思うかです。あとから見たときに、「なんて汚いんだ!」と感じてしまうと、勉強へのやる気が薄れてしまう可能性があります。その反対に、きれいに丁寧に書かれていれば、「何度も読み返そう」と思うものです。雑記帳は書きなぐってもいいですが、本命ノートのほうは、「芸術作品」でも作るように、きれいに、美しくを心がけていきましょう!

 


 

 

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追記

ノートの取り方といっても、中学や高校、大学で、そんなに変わるものではありません。また数学や国語(現代文、古文、古典、漢文)、理科(生物、化学、物理)、社会科(日本史、世界史、地理、公民、倫理)などでも、教科による特性があるとはいえ、本文で述べた方法で対応できるはずです。もちろん語学(英語、ドイツ語、中国語、韓国語、フランス語)などでも同様です。
要は、自分なりのルールを設定して、整然と書き込んでいくことが大事なのです。雑然としたノートでは、何がどこに書いてあるかわかりません。マインドマップという方法が流行していますが、これは脳内を「見える化」「視覚化」することにより、頭を整理できるからです。もちろんマインドマップを作らなくても、箇条書きや階層構造をノートに記すだけで、脳内は整理されます。整然と書くことにより、ノートの左端のほうに、あのことが書いてあったなという覚え方ができるようになります。これは意味記憶がエピソード記憶に転換されたためです。エピソード記憶は定着しやすく、あとからアウトプットしやすいので、ぜひノートはきれいに、整然と書き取ることをお勧めします。ノートの取り方のうまい下手が、やはり学校の成績や偏差値、模試の判定に関係してくるのです。
仕事やビジネスでのノートの取り方となると、ちょっと違ってきます。この場合は、キーワードを多用したり、速記のように簡略化した文字を作っておいて、それを多用する方法が有効だったりします。また、いつでも取り出して参考にできるように、小さめのノートがいいでしょう。
東大生のノートの書き方では、単色だけという人と、カラフルな色を蛍光ペンやボールペンで色分けするという人にわかれるようです。単色系の人は、授業中にいちいち色分けする暇がないということでしょうが、それならあとから塗り分ければいいわけです。ただ、ノート自体、重要事項の抽出ですから、あまり派手に塗りたくらないほうがいいでしょう。本当に重要と思える箇所にだけ、赤線を引っ張る程度でいいのではないでしょうか。それよりもレイアウト、書く欄によって、重要度を分けるほうが、あとから整理して見やすくなります。赤色を多用すると、あとから見たいと思わなくなる危険があります。赤色は危険信号であり、脳を興奮させたり、いらいらさせます。色彩心理学では、緑色は、集中力を増すといわれています。なので赤べったりにはしないほうがいいでしょう。
本文では、学校の授業や予備校、学習塾で板書を書き取る際に有効な方法を解説してきました。それでは独学で自宅学習が主体の浪人生や、資格取得を目指して深夜に頑張っている社会人などの人は、ノートは必要なのでしょうか?私は、特に必要はないかと思います。それよりもテキストや受験参考書などの余白に、直接書き込むほうが効率的です。過去問の問題集の場合も、余白に補足事項を書き込んだりします。すでにテキストや専門書というものがあるのですから、それを、わざわざノートにまとめることは手間がかかるのです。ノートに写しただけで勉強をした気になる、これが一番いけません。頑張ったつもり、は受験勉強法ではタブーなのです。そのほか復習もしないで、どんどん先に進めるというタイプの人も、やっているつもりになっている可能性があります。ノートの取り方といっても、授業がある場合において、先生や講師が板書したり話したりしたことを記録するためのものです。自宅で一人で学習する場合は、ほとんど必要ないものといってよいでしょう。
インターネットから情報を得る場合は、エクセルを活用して、タブごとにまとめると効果的です。色分けもできますし、場所の移動も自由自在だからです。エバーノートというソフトも役立ちます。

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